“レールバス”って、どういったものかご存じでしょうか?
たぶんほとんどの人が「?」で、鉄道に興味がある人くらいしか分からないと思います。

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軽量で製造・運用コストが低いことから、乗客の少ない閑散路線への投入が古くから行なわれている。
引用:Wikipedia
当時は閑散路線でのレールバス導入が進みましたが、【収容力が少ない】【乗り心地の悪さ】【トイレがない】といった理由から廃れていったようです。
そんなレールバスを日本で唯一動態保存している場所があります。
それが七戸町の【旧七戸駅】です。
七戸町のレールバス
かつて、七戸町をレールバスが走っていました。
それが七戸駅~野辺地駅間を繋いでいた『南部縦貫鉄道』

レールバス
1962年の開業から、休止する1997年までの35年間走り続けていました。※廃線は2002年
国策に左右され、開業後わずか4年で倒産。
それでも鉄道会社が自治体の一部業務(清掃・給食など)を請け負って路線を維持し、いつか来る新幹線需要を待ち続けていました。
しかし資金面で耐えきれずに1997年に休止。
その後復活を試みるも断念し、新幹線開業を待たずに2002年正式に廃線となりました。

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南部縦貫鉄道のレールバスその後
本来であれば廃線と同時に車両を処分するのでしょうが、南部縦貫鉄道で使われていたレールバスは今も旧七戸駅に動態保存(動作・運用可能な状態で保存)されています。
保存されているレールバスは【キハ101】【キハ102】
日本で唯一の動態保存だそうです。
見学も可能で土日の10:00~16:00間、一般公開を行っています。※平日祝日は要予約
また、5月などのイベント時には車両撮影会や体験乗車なども行われています。
現役を引退してもなお、多くの人を楽しませています。

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5月4日レールバスイベントに行ってきた
GW真っ盛りの5月4日・5日の2日間【レールバス特別展示会】が開かれました。
場所は七戸町の南部縦貫鉄道『旧七戸駅』
駅舎も当時のまま残っています。※現在も南部縦貫本社事務所として利用
レールバス特別展示会では例年なら体験乗車もあったのですが、コロナ禍ということもあり中止。
ただ、実際にレールバスが走る姿を見ることは可能です。
七戸駅舎内には、当時の思い出の品や現役時代の写真が飾ってあります。

これはなんだろう?

現役時代の写真
レールバスグッズの販売も行っています。
・未使用硬券3枚セット 300円
・開通記念パンフレット【復刻版】 2000円
など
グッズの売上金がレールバスの保存に当てられるそうです。
ホームに人がいてレールバスが止まっていると、今も現役のように感じます。

レールバス車内
当時は一日5往復しか走っていなかったようです。

普段は右の倉庫にレールバスが格納されています。
レールバスに会いに行きませんか?
国策や新幹線計画に左右され、惜しまれながら廃線となった南部縦貫鉄道。
そして多くの人の人生を運んだレールバス。
その歴史の一部が、七戸町の旧七戸駅に残っています。

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普段の一般公開では動く姿を見られないかもしれませんが、日本で唯一動態保存されている貴重なレールバスを間近に見ることができます。
昔懐かしいレールバスと会いに、七戸町をぜひ訪れてみてください。
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