本州最北端の温泉街として有名な風間浦村の『下風呂温泉郷』
室町時代から続く、歴史ある温泉です。
本州最北に位置する下北半島にあるためアクセスは悪いですが、風情ある温泉を求めて全国各地から多くの観光客が訪れています。
下風呂温泉郷とは?
風間浦村下風呂地区にある『下風呂温泉郷』は、民宿やホテルが数軒立ち並ぶ小さな温泉街です。
1455年~1456年の地図に下風呂を湯本として記してあるため、室町時代から続いているとされています。
1684年~1688年頃には湯守が置かれ、全国から多くの人が集まる温泉街として賑わっていました。
下風呂温泉には、
・新湯系(透明に近い)
・浜湯系
と、異なった3つの源泉があることでも有名ですが、長年愛されていた公衆浴場【新湯】【大湯】は2020年に閉館し、新しく完成した温泉施設【海峡の湯】で2つの源泉を楽しむ事ができます。
地元産の魚介類が味わえるレストランも併設。
下風呂温泉は、2021年夏に起きた大雨による土砂崩れで大きな被害を受けた地区の一つです。
直接的な被害はなかったものの、アクセスする国道279号が土砂崩れで寸断され、繁忙期に多くの宿泊施設などが休業を余儀なくされました。
現在も土砂崩れの爪痕は残っているものの、新しい橋も完成して復興に向かっています。
アクセスは悪いが人気の温泉
『アクセスが悪い』なんていうと失礼になってしまうかもしれませんが、下風呂温泉はそれくらいアクセスが大変です。
ホテルに記載されているアクセスには【青森から車で約150分、三沢から車で約120分】とあるくらいです。

UOTO
・JR下北駅から車で45分
・大間フェリーターミナルから車で30分
しかし“アクセスが悪い”からこそ素晴らしい景色が残り、風情ある北の温泉街として人気です。

UOTO
一般的な温泉街のような華やかさはありませんが、北国の温泉街らしい雰囲気の中で物思いにふけたい人はピッタリな場所だと思います。
下風呂温泉の観光スポット
下風呂温泉を訪れた際に立ち寄って欲しい観光スポット・イベントをまとめます。
下風呂温泉メモリアルロード
下風呂温泉を訪れた時に必ず立ち寄って欲しいスポットが『下風呂温泉メモリアルロード』です。
『下風呂温泉メモリアルロード』は、戦争の激化で幻に終わった【大間鉄道】のアーチ型陸橋跡地の一部を遊歩道として整備した場所です。
遊歩道からは下風呂の街を一望できるほか、足湯も整備されているので、散策にもピッタリなスポットとなっています。

訪問時(3月初旬)は足湯の湯がありませんでした。
海峡いさりび公園

出典:風間浦村
下風呂温泉郷の観光スポットの一つ『海峡いさりび公園』
潮の干満を利用した人工池があり、そこに立つ奇岩『二見岩』が見どころ。
海風を浴びながらの散策にピッタリな場所です。
下風呂漁港
観光スポット・・・ではないのですが、『下風呂漁港』もおすすめ。
広い漁港で、釣りスポットとしても人気。
日帰り温泉+釣りという楽しみ方や、宿泊ついでに釣りを楽しむこともできます。
元祖 烏賊様レース
下風呂温泉の名物イベント『元祖 烏賊様レース』
1周20mの水槽で活イカを泳がせて勝敗を競うレースで、誰でも気軽に参加することが可能です。
風間浦鮟鱇まつり
アンコウの水揚げがトップクラスの青森県。
その中でも冬に旬を迎える風間浦村の鮟鱇は鮮度が良く、美味しいと評判です。
12月中旬~3月までの『風間浦鮟鱇まつり』期間中は、下風呂温泉郷内のホテルや旅館などで鮟鱇料理を楽しむ事ができます。
なかなか味わうことができない貴重な鮟鱇をぜひ食べてみてはいかがでしょうか?
北国らしい雰囲気の下風呂温泉郷へぜひ!
決してアクセスは良いとは言えない『下風呂温泉郷』
しかし一度訪れれば、その魅力にどっぷりハマるはずです。
多くの有名作品を生み出した作家:井上靖は下風呂で小説「海峡」の終局を執筆、同志社英学校(同志社大学の前身)の創始者:新島襄は下風呂温泉を「万病に効く心地よい温泉」と褒め称えたそうです。
多くの人に愛されている下風呂温泉。
他の温泉街にはない魅力があると思うので、ぜひ一度下風呂温泉郷を訪れてみてはいかがでしょうか?
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