青森県が世界遺産登録を目指す「北海道・北東北縄文遺跡群」とは?
青森県が数年前から取り組んでいる世界遺産プロジェクト【北海道・北東北縄文遺跡群】。
青森県を中心として北海道や岩手・秋田にある縄文遺跡を世界遺産に登録しようという動きなのですが、5年連続で推薦を見送られるなどなかなかうまく進んでいません。
2020年の推薦は「奄美大島・徳之島、沖縄島北部及び西表島」に決まり、縄文遺跡群は2021年の推薦候補として待機している状態です。
世界遺産に登録されれば、世界中からの注目を浴びるであろう青森県を中心とした縄文遺跡群。
そんな世界遺産を目指す「北海道・北東北縄文遺跡群」について書いていこうと思います。

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土偶先輩

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土偶先輩
北海道・北東北縄文遺跡群とは?
まず北海道・北東北縄文遺跡群とは何なのか?ということから説明すると、北海道・青森・岩手・秋田に散らばる17の縄文遺跡からなり、縄文人の定住の始まりから縄文文化や生活を伝える「遺跡」と、縄文人の精神文化の発展を伝える「記念物」などで構成されている縄文遺跡群です。
日本全国に縄文遺跡があるかと思いますが、この北海道・北東北における縄文文化は「津軽海峡文化圏」とも呼ばれ、同一の文化圏ということです。
この地域が築き上げてきた文化や技術は、他の縄文文化にも大きな影響を与えたとされ、1万年以上続いたとされる縄文時代を代表する地域なのです。

土偶先輩
4道県にはこれ以外にも縄文遺跡が多くあるのですが、世界遺産登録を目指すにあたって特別史跡・史跡である17遺跡に絞っています。※関連遺産2遺跡
・大船遺跡(函館市)
・垣ノ島遺跡(函館市)
・キウス周堤墓群(千歳市)
・北黄金貝塚(伊達市)
・入江貝塚(洞爺湖町)
・高砂貝塚(洞爺湖町)
青森
・三内丸山遺跡(青森市)
・小牧野遺跡(青森市)
・大森勝山遺跡(弘前市)
・是川石器時代遺跡(八戸市)
・田小屋野貝塚(つがる市)
・亀ヶ岡石器時代遺跡(つがる市)
・大平山元遺跡(外ヶ浜町)
・二ツ森貝塚(七戸町)
岩手
・御所野遺跡(一戸町)
秋田
・大湯環状列石(鹿角市)
・伊勢堂岱遺跡(北秋田市)
関連資産
・鷲ノ木遺跡(北海道鷲ノ木町)
・長七谷地貝塚(青森県八戸市)

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土偶先輩
北海道・北東北縄文遺跡群は世界遺産登録になるか?
2019年7月30日に「北海道・北東北縄文遺跡群」は世界文化遺産推薦候補に決まりましたが、そこからの世界遺産登録への道のりはまだまだ長いのです。
・2020年秋ごろに国際記念物遺跡会議による現地調査
・2021年春ごろに国際記念物遺跡会議による評価結果の勧告
・2021年夏ごろにユネスコ世界遺産委員会において審議
と色々な調査・審議が入ります。
そこで問題となっているのが「日本の世界遺産多すぎ問題」。
実は日本には23件の世界遺産があり、2013~1019年まで毎年のように世界遺産が誕生しています。※主に文化遺産
その反面、世界遺産が少ない国もあるため、そういった国の遺産が優先的に登録される可能性があります。
また三内丸山遺跡のように観光客向けに整備された縄文遺跡もあれば、まだまだ整備不足で観光客の受け入れに対応しきれていない遺跡もあるため、視察に訪れた際にどういった判断が下されるかが重要。
世界的に稀有な文化である縄文遺跡の歴史的価値は高いですが、登録されるかどうかはまた別な話なので今後の動きに注目ですね。
私は期待を込めて「世界遺産に登録される」と思っています。

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土偶先輩
北海道・北東北縄文遺跡群を一度ご覧になってみては?
世界遺産でなくても十分魅力が多い、北海道・北東北の縄文遺跡群。
これは今回記事の参考にしたパンフレットの表紙ですが、色んな形の土偶・土器が各遺跡から出土しています。
遺跡に直接足を運んで、昔の縄文人の暮らしを想像しても面白いかもしれませんよ?

土偶先輩
まずは縄文時代の基礎知識を学ぶために、縄文遺跡群のメイン拠点でオススメの遺跡【三内丸山遺跡】を訪れてみてはいかがでしょうか?
三内丸山遺跡の規模は日本最大級で、ここでは縄文についての知識を学べたり体験できたりします。

9:00~17:00
9:00~18:00 ※GW、6/1~9/30のみ
※入場は閉館の30分前まで
休業日
毎月第4月曜日・12/30~1/1
料金
一般:410円
高校生・大学生等:200円
三内丸山遺跡ホームページ
https://sannaimaruyama.pref.aomori.jp/information/facility/

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