「ねぶた」と「ねぷた」の違い【意外と間違いやすい?】
こんにちは、UOTOです。
夏も近づき、青森県では少しずつ夏祭りシーズンに向けて気温と共に祭り熱も高まっています。※2020年は中止です・・・
そんな青森県の有名な祭りと言えば「ねぶた祭」。
テレビでも取り上げられる事も多く、東京などにも小型ねぶたが派遣されたりすることもあるので、たぶんほとんどの人が名前くらいは知っていると思います。
ではこちらはなんというかご存知でしょうか?
これは「ねぷた」です。
たまに他の旅行ブログを見たり観光客に話を聞いたりする機会があるのですが、4人に1人くらいは間違っていて、これも「ねぶた」と言ってしまっています。
この「ぶ」と「ぷ」の小さい違いではありますが、一文字違うだけで全く違う雰囲気の祭りになってしまいます。

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直接訂正してあげたいのですが、なかなか指摘できずモヤモヤしていたので、「ねぶたとねぷたの違い」というのをブログ記事として書いていきたいと思います。
「ねぶた」と「ねぷた」の違い
ねぶたとねぷたって意外と間違いやすく、実は青森県人ですら間違える人も多いのです。
その違いをひとつずつ見ていきたいと思います。
形の違い?
よくこう話す人がいます。
「ねぶたとねぷたの違いは人形型か扇形かの違いだ!」と。
全く知らない人に分かりやすく説明する分には間違いではないと思います。
ですが6割間違いです。
確かに青森ねぶた祭など「~ねぶた」が付く祭りには人形型が多く、弘前ねぷたまつりなどの「~ねぷた」が付く祭りには扇形が多いです。

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南部鉄器君

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こちらは五所川原立佞武多(たちねぷた)です。
人形型なのに「ねぶた」でなく「ねぷた」なのです。
扇形の弘前ねぷたまつりでも、人形型の組ねぷたというのも運行されます。
つまり形状だけで違いを判断するのは間違っていると言えます。
掛け声の違い?
次に掛け声についての違いを見ていきましょう。
青森ねぶた祭は「ラッセラー」という掛け声で街中を練り歩きますが、弘前ねぷたまつり・平川ねぷたまつりは「ヤーヤードー」。
「そうか!この掛け声の違いか!」と思われるかもしれませんが、実はこれも区別できる要素にはなりません。
つがる市ネブタまつりは「ヤーレ、ヤーレヤー」、黒石ねぷた祭りも「ヤーレ、ヤーレヤー」、平川ねぷたまつりは「ヤーヤードー」、五所川原立佞武多は「ヤッテマレ」と、同じ「ねぶた」や「ねぷた」であっても地域によって掛け声に違いがあるのです。
じゃあ何が違いなんだ!って話になってしまいますが、この「ねぶた」と「ねぷた」の大きな違いは訛りなのです。
大きな違いは訛り?
元々どちらも「眠り流し」という同じような意味からスタートしています。
青森では眠たい事を「ねぷたい」と言います。※これは私の実家のある上北郡でも言います。
その訛りが濁ったり何したりして「ねぶた」と「ねぷた」に分かれたと考えられています。
じゃあなぜ人形型と扇形があるのかというと、どちらも最初は四角の燈籠に飾りを付けたものだったそうで、それが人形化され、明治~大正時代に弘前などの一部地域では扇化していったそうなのです。
その他違いとしては、ねぶたには跳人という山車の前で跳ねる人達がいる反面、ねぷたまつりには跳人はいません。
なので全く雰囲気も違います。
その違いはYouTubeでご覧ください。
青森ねぶた祭
弘前ねぷたまつり
五所川原立佞武多
「ねぶた」「ねぷた」の言い間違えで起きる問題

間違ったからといって罰金があるわけでも生活に支障が出るわけでもないので、別に仕方ない事だと思います。
ですが、「ねぶた」「ねぷた」を言い間違えで起こる問題もあります。
たとえば、『弘前市で弘前ねぷたまつりを見たAさんが知人Bさんに話す場合』
Aさん「青森でねぶた祭りを見てきたよ」
Bさん「青森ねぶた祭りを見てきたんだ!じゃあラッセラーって跳ねたんだね。」
Aさん「掛け声ヤーヤードーだったよ?」
Bさん「・・・・・。」
ねぶたとねぷたの言い間違いだけでなく地名も入れなかったことで、話にすれ違いが起きてしまいました。
こうならないためにも祭り名の前に開催地名も付ける事が重要になります。
青森のねぶたというと「青森ねぶた祭」を連想してしまうし、単にねぶた祭と言うと「ぶ」なのか「ぷ」なのかハッキリ聞こえない時もあるので、「青森県の弘前の~」とか「弘前市の~」とかを付けることで多少カバーできます。
これなら仮に「ぶ」と「ぷ」を言い間違えても、頭に地名が付いているので相手も心の中で間違いを理解してくれているはずです。
ネット検索の際もこのような一文字の間違いから、全く違う旅行プランになってしまう事もあるので注意が必要です。※最近は改善されています。
自分自身で違いを比べてみましょう
毎年ニュースで注目を浴びるのが「青森ねぶた祭」ばかりだし、青森=ねぶたみたいな感覚もあるはずです。
だからなのか「ねぶた」も「ねぷた」も一緒だと思っている人が大半だと思います。
確かに由来は一緒ですが、掛け声・形状・地域との関り方など違いが多くあります。
青森ねぶたや五所川原立佞武多は極端に言えばガッツリ系で弘前ねぷたはあっさり系です。※ちょっと言葉が見つからない・・・
一気に気持ちが高まる
・弘前ねぷた
厳かな気持ちになる
・五所川原立佞武多
じわじわと気持ちが高まる
※勝手な個人の印象です
「ねぶた」「ねぷた」は名前は似てますが地域ごとに全く雰囲気が違いますので、ぜひとも自分自身の目と体で「違い」を体験してみてください。
八戸三社大祭(八戸市) 7月31日~8月4日
弘前ねぷたまつり(弘前市) 8月1日~8月7日
青森ねぶた祭(青森市) 8月2日~8月7日
五所川原立佞武多(五所川原市)8月4日~8日
※2020年は新型コロナの影響で中止になっています。
夏祭り期間の宿泊予約はお早めに!!
青森県の夏祭り期間はホテルの予約が難しくなりますので、早めの宿泊予約をオススメしています。※もし近隣で取れなければ北海道や秋田・岩手もオススメです
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