B級グルメの八戸せんべい汁とは?【歴史や作り方についても!】
みなさん、『せんべい汁』ってご存じですか?
たぶん名前くらいは聞いたことがあるって人も多いでしょうが、『せんべい汁』はその名の通り、だし汁の中に南部せんべいを入れて食べる八戸地方に伝わる郷土料理です。
県民ショーなどで取り上げられたり、B-1グランプリでの知名度アップも重なり、全国的にはB級グルメとしても知られています。
そんな八戸せんべい汁の歴史について調べるのと同時に、実際に作ってみましたのでご覧ください。
八戸せんべい汁とは?
まずは、八戸せんべい汁について簡単に学んでいきましょう。
八戸せんべい汁とは、肉・魚・野菜などのダシ汁の中に南部せんべいを割りいれて煮込む八戸地方の郷土料理です。
基本的に普通の南部せんべいではなく、“おつゆせんべい”と呼ばれる鍋用の南部せんべいを使います。

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八戸市発祥のB-1グランプリでは第7回大会において初めて優勝し、全国的にも有名になりました。
第1回(八戸市) :4位
第2回(富士宮市):2位
第3回(久留米市):2位
第4回(横手市) :2位
第5回(厚木市) :3位
第6回(姫路市) :3位
第7回(北九州市):1位
※()内は会場
八戸せんべい汁の歴史
八戸せんべい汁の歴史は、江戸時代後期まで遡ります。
せんべい汁の発祥地は八戸藩内で、当時は野菜やウグイ・キジ・カニ・ウサギなどを具材にした汁物に、蕎麦を使った餅のような食感のせんべいを入れていたと言われています。
現在のような堅焼きせんべいを入れるようになったのは明治30年頃。
その後、平成14年の東北新幹線八戸駅開業を機に八戸の地域おこし団体がPRをし、B級グルメとして有名になりました。
B級グルメ=町おこしで作ったグルメみたいなイメージがありますが、八戸せんべい汁は江戸時代から続く長い歴史のある郷土料理だったわけですね。
八戸せんべい汁の作り方

一般の声

UOTO
八戸せんべい汁を食べるなら、本場の八戸市で食べた方が絶対美味しいです。
ですが、実は自宅でも簡単に作ることができます。
そこで今回記事作成にあたり、実際に作ってみる事に。

UOTO
まずは食材から。
おつゆせんべい:1パック
鶏肉:1パック(約300グラム)
にんじん:1本
ごぼう:1本
ネギ:2本
シイタケ:1パック
糸こんにゃく:1パック
醤油:お好みの量
ダシの素:おまかせ
※醤油の代わりに八方汁や麺つゆとかでもいいです。
入れる食材は自由でいいと思います。
できるだけ県産品にこだわりましたが、シイタケだけは岩手県産です。

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まずは切ったり何なりして準備をします。

ある程度沸騰させたお湯に食材を投入し、煮込んでいきます。
途中で醤油(八方汁・麺つゆなど)を投入します。

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煮込む目安としては、『ゴボウが柔らかくなる程度』です。
ある程度OKだったら食べる5分くらい前に、おつゆせんべいを割って投入します。
せんべいを入れるタイミングは少し注意が必要です。
・表面が柔らかく、中はもっちりしているのがベスト
せんべいの固さはお好みですが、数分煮込んだら完成です。
完成した写真を取り忘れたので、とりあえず盛りつけた八戸せんべい汁をご覧ください。
ぱっと見、『すいとん』とか『ひっつみ』みたいな雰囲気ですが、それと同じ感覚で作れると思います。

せんべい先生
料理下手な私でも作れたので、みなさんもぜひ作ってみてはいかがでしょうか?

UOTO
普通の南部せんべいではダメなの?
よく「普通の南部せんべいを入れたらダメなの?」って声がありますが、『せんべい汁』を作るのであれば専用の『おつゆせんべい』を使用しましょう。
普通の南部せんべいだと、トロトロに溶けてしまってせんべい汁ではなくなってしまいます。

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稀に天かすのようにドロドロに溶けてしまったせんべいが入っている場合がありますが、それは調理法やせんべいの選択を間違っている「ニセせんべい汁」ですから要注意。
引用:八戸せんべい汁.com
今回使用したいずもりの『おつゆせんべい』はせんべい汁用に作られており、程よく溶けてくれるので独特な食感を楽しむこともできるのでおすすめです。
ダシは鶏?豚?魚?
八戸せんべい汁のダシは、
・豚派
・魚派
に分かれるようですね。
実はどれでもよくてメジャーなのが鶏ダシですが、ベースとなるダシはお好みに合わせてという感じです。
なので人・地域によっては、馬肉や鴨肉なんかを使うそうです。
また醤油だけでなく、ダシに合わせて塩味・みそ味もOK。
一応、通販では【せんべい汁セット】があるのでご紹介しておきます。
「具材はあるからダシだけなんとかしたい」って方には、せんべいとダシのセットもあります。

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八戸せんべい汁はB級ではなくA級グルメ
私から言わせれば、八戸せんべい汁はB級グルメなんかじゃありません。
A級グルメです。
確かに、肉ドーン、麺ドーン的なグルメのようなインパクトはありません。
あくまでも汁物として、側でメインをサポートするサブ的な立ち位置、つまりバイプレーヤー。
彼がいるからメインが引き立つ、そんな魅力が八戸せんべい汁にはあります。

UOTO

せんべい先生
せんべい汁は専用のおつゆせんべいさえあれば、家庭でも気軽に作れますし、すいとんみたいにもっと全国区になってもいいような存在です。
ぜひ一度本場の八戸でせんべい汁を味わい、そして自宅でもせんべい汁作りに挑戦してみてはいかがでしょうか?
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