十和田市の名水5選【歴史や場所】

名水大好き、UOTOです。

青森県の水は美味しいと言われていますが、その中でも奥入瀬渓流のある十和田市には多くの名水があります。

先日、以下の十和田の名水5か所を巡り、歴史や場所を調べましたのでご紹介します。

・桂水大明神の水
・落人の里の水
・沼袋の水
・キッコイジャの水
・白上の湧水




十和田市の名水5選

十和田市には数多くの名水・湧水があると言われていますが、その中から5か所絞ってご紹介します。

桂水大明神の水

まず最初に訪れたのが、十和田市深持地区(晴山集落)にある桂水大明神の水です。

樹齢400年以上の桂の木の根元から出ている湧水で、昔から地域の飲み水として利用されていました。

取材時も綺麗な水が出ていましたよ。

祠も設置されており、本当に大切な水だというのが分かります。

たくさん出ているように見える湧水も、当時の1/5程度の水量になってしまっているそうです。

 

『桂水大明神の水』の歴史

案内板よりギュッとまとめて説明します。

天正時代(1573~1592年)に岩手県米田村から来た人が修業の途中に病気になってしまった。
苦しみながらも桂の根元から湧き出る水を飲んだところ、病が治り、そして住み着いたと言われている。
その後「医者じい」という人が住み着き、その湧水を使った薬で人々を救い、そして多くの人がこの地に住むようになった。

簡単に言えば『桂水大明神の水を飲めば病が治る』と当時は言われていたようですね。

天正つまり戦国時代から続いているので、かなり歴史が長い湧水です。

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ちなみに修業に来ていた人と医者じいは違う人物だと思われます。

 

『桂水大明神の水』場所など

この神社の裏に湧水があります
神社裏手側

『桂水大明神の水』の場所は、晴山集落内にあります。

一応小さい案内板もありますが、見落とすようなサイズなので事前にナビでチェックする必要があります。

現在も飲料水として利用されているようですが、「煮沸が必要」という案内板があるので直接飲むのは止めた方がいいと思います。

桂水大明神の水(かつらみずだいみょうじんのみず)
場所  :十和田市深持字後平29-1
アクセス:十和田市役所より車で10分
駐車場 :あり
注意事項:煮沸が必要

 

落人の里の水

次に訪れたのが、名前がインパクト大の落人の里の水です。

十和田市の山間部にある小さい集落(梅集落)に湧き出るこの水は、川や井戸のない当集落の貴重な水資源となっているそうです。

西カドと東カドと呼ばれる2つの湧水がありますが、今回訪れたのが「西カド」の湧水。

近くで集会が行われていて、地元の方に「飲んでいきな」と言われたのでちょっと味見。

冷たくて美味しかった・・・そして地元の方が優しかった・・・

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「また来なさいよ」と言われました。綺麗な水のある場所に住む人は優しい。

 

『落人の里の水』の歴史

落人の里というくらいですから、落人がこの地に住み着き集落を築いたと想像しますが、色々な説があります。

案内板を簡単にすると、、

この地には、戦いに敗れて逃げ延びた落人の住む山村があると言われている。
土器も見つかっていることから落人以前に人が住んでいた可能性もある。
海集落の南には柏木館と呼ばれる蝦夷館があったとされる他、陸奥国の名高い寺の高弟が1394年に梅集落で寺を建立した忠実もある。※後の七戸町にある金剛寺
村人は「カドの水」と言っているが、梅集落の歴史やかやぶき屋根の家、カヤ人形など昔ながらの趣から「落人の里の水」という呼ぶようになった。

案内板から分かるように、単純に落人が住んでいたから「落人の里の水」になったとは言い切れないようです。

梅集落にはカヤ人形などの風習があったそうです。今もあるのかは不明・・・

昔ながらの集落の雰囲気や風習が『落人の里の水』という名前を作り出したのかもしれませんね。

 

『落人の里の水』場所など

『落人の里の水』の場所は人目につかない集落の中にあります。

道幅も狭く駐車するスペースもあまりないため、迷惑にならないよう訪れましょう。

ちなみに「西カド」の湧水は辛うじて駐車できますが、「東カド」の湧水には駐車場的なのがありませんでした。

落人の里の水(おちうどのさとのみず)
場所  :十和田市深持字船沢138番地
アクセス:駒っこランドより車で5分
駐車場 :なし
注意事項:道幅狭い・一応煮沸した方がいい

 

沼袋の水

こちらは比較的有名な沼袋の水で、平成の水百選にも選ばれています。

付近に集落などはありませんが、その綺麗な水を生かした公園や養魚場が隣接しています。

かなり歴史があるようで公園内には神社もあり、その横からも湧水が出ています。

この沼袋の水には謎めいた歴史があります。

ではみていきましょう。

 

『沼袋の水』の歴史

『沼袋の水』はただの名水ではなく、謎に包まれた謎スポットでもあるのです。

ここは1495年~1870年まで修験場の赤沼新山大権現の奥の院にあり、湧水沼が「占い場」として信仰崇拝の霊場となっていた。
おさんご(半紙に米とお銭を入れて折りたたんだもの)を沼に入れ、沈むと願い事が叶うと言われている。
赤沼の地名にはいくつかの伝説がある。
①十和田湖で南祖妨(なんそのぼう)から矢を受け負けた八之太郎が、その傷口をこの沼で洗ったところ真っ赤に染まった。
②沼にいたオシドリの雄を狩人が弓でうち食べてしまった。雌は急にいなくなった雄を涙を流しながら村中探した。しかし見つからず、その涙は血に変わり、その後村には疫病や凶作が起こり、村人は社を経て「今後一切肉は食べない」と誓った。
③この沼に一匹の主が住んでいた。それを村人が捕って食べてしまった。すると顔が腫れ、失明した。その主は神の使いであったため、神に謝り祈祷したところ元通りになった。

こういった伝説は個人的に大好物です。

1870年頃までは近くにある新山神社の占場?だったみたいですね。

周りが囲まれた小さい沼。ここが「占場」のようです。

そしてこの周辺地域を『赤沼』というのですが、そのルーツはこの『沼袋の水』にあるようなのです。

どの説も不気味な話ではありますが、長い歴史や伝説があるということは、地域の人々に愛されている名水だということが分かります。

「赤沼の跡」という案内板がありますが、ここが赤沼だったようです。
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アス・パム男

確かに「赤沼」って名前は意味深だよね。
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地名には色んな歴史が込められているから面白いんです。

 

『沼袋の水』の場所など

『沼袋の水』がある沼袋名水公園は、道から外れた崖下にあります。

行く方法は2つあり、崖上の駐車場に停めて下りていく方法と、下から砂利道を通っていく方法です。

今回は崖上に停めて山道を下りていきました。

こんな感じの山道を少し歩きます。そこまで足場が悪い感じではありません。
沼袋の水(ぬまぶくろのみず)
場所  :十和田市赤沼字沼袋18番地8
アクセス:十和田市役所より車で15分
駐車場 :あり
注意事項:煮沸した方がいい・道危険

 

キッコイジャの水

『沼袋の水』から少し行ったところにある名水がキッコイジャの水です。

少し高台の目立たない場所にありますが、こちらも十和田市の名水の一つに数えられています。

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残念ながら取材時は水が出ていませんでした。

『キッコイジャの水』の上側には社殿とひときわ目立つ大石があります。

こちらは稲荷神社となっており、昔、大石の下の穴に狐が住んでおり、それを稲荷様と崇めるようになったそうな。

取材時は何も入っていませんでしたが、たまに狐の銅像が祀っているそうです。

 

『キッコイジャの水』の歴史

ちょっと変わった名前の『キッコイジャの水』

その名前の由来にも注目して歴史をみていきましょう。

このキッコイジャの意味は誰もわからない。
「ジャ」は方言で「沢」というが、キッコイはなんだろうか?
かつてここの湧水では紙占いが行われていて、その紙占いに「キッコイ」の秘密があるのではないか?
この地は白山神社を産土神としており、白山の神に守られた集落でもある。
・・・白山信仰について省略・・・
白山信仰ではシラヤマヒメとキクリヒメを同一の神としているが、「キッコイ」とはキクリヒメが訛って伝われたものではないかとも言われる。
元々シラヤマヒメは水神でもあるから、清らかな水で穢れを払おうという庶民の願いとともにキクリヒメが神と崇められた。

 

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UOTO

簡単にし過ぎてよく分からなくなりましたね(笑)
占場の池?

さてこの地域では白山信仰(主に中部地方で信仰されている)が伝わっており、その白山信仰で神とされるキクリヒメが訛って「キッコイ」、沢が訛って「ジャ」、キクリヒメを祀った沢つまりキッコイジャとなった説が有力らしいです。

ただ私はこう考えます。

沢に狐が祭ってある大石があるということで「狐の沢」。

こちらでは何かに「○○っこ」を付けたがるので、「狐っこ」つまり「狐っこの沢」

「キヅネッコノサワ」→「キヅネッコジャ」→「キッコイジャ」・・・どうでしょう?

まぁともかく謎が深い名水ってことですね。

 

『キッコイジャの水』の場所など

『キッコイジャの水』へは少し分かりづらい農道を入っていきます。

入ると鳥居が見えますので、歩いてその道を下った先に湧水があります。

道がちょっと悪いです。

下からも行けるようですが、車を停めるような場所がなかったので上から行った方がいいと思います。

キッコイジャの水
場所  :十和田市沢田字篠田地18-3
アクセス:十和田市役所より車で20分
駐車場 :あり
注意事項:道悪い・水が出てない可能性も・煮沸必要

 

白上の湧水

最後に訪れたのが、市街地にほど近い場所にある白上の湧水

こちらは水量が非常に多く、地域の生活用水としても利用されていました。

現在もその豊富な水量を生かして、地方独立行政法人「青森県産業技術センター 内水面研究所」が魚の養殖にも使っています。

周りに綺麗な苔が生えて、名水らしい雰囲気を出していますが、人工物が気になります・・・

『白上の湧水』付近は公園としても整備されているので、散策にもピッタリな場所です。

 

『白上の湧水』の歴史

『白上の湧水』は綺麗に整備されているので、新しい湧水なのかなと思ってしまいますが、実は色んな歴史があったわけです。

この白上の湧水は水量豊かで水温も一定であることから、村人の貴重な生活用水として使われてきた。
明治34年、青森県は相坂川の鮭・鱒の遡上が年々減少していることを気にし、この地に水産試験場人工孵化場を設立した。
孵化場には綺麗で水量豊富かつ水温が一定していることが必要で、白上の湧水が条件に合っていた。
大正5年からニジマスの種卵供給地として大きな成果を上げ、全国的に有名になった。
白上の湧水の歴史については詳しく不明だが、土器や石器の出土、蝦夷館の住居跡(1573年~1592年)があったりしたため、先住民が住んでいたとされる。
白上とはアイヌ語で「しらうい」大きな石があるところ、「しらおい」とは魚のたくさんいるところという意味がある。

この歴史が本当であるとすれば、かなり昔からこの湧水があったと思われます。

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まさかアイヌ語にも繋がってくるとは思いませんでした。

生活用水から魚の研究所として、この白上の湧水は今も昔も変わらず有効活用されているということですね。

奥の施設が研究所です。
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付近の池では鯉が泳いでいましたよ

 

『白上の湧水』の場所など

『白上の湧水』は道外れにあるので、少し分かりにくいかもしれません。

ただ青森県産業技術センター内水面研究所を目的地に指定すれば見つかります。

入り口には鳥居があります。

他の名水に比べれば駐車場もあるし道もあるので、比較的訪れやすい名水かもしれません。

白上の湧水(しらうえのゆうすい)
場所  :十和田市相坂字白上339番地
アクセス:十和田市役所より車で10分
駐車場 :あり
注意事項:煮沸必要




謎と歴史ある十和田の名水を訪れてみては?

この他にも湧水がありますが、気軽に行けそうなのがこの5か所になります。

『キッコイジャの水』以外は、青森県が認定する私たちの名水となっています。

どの名水にも地域との関わりや歴史、そして謎もあります。

ここで紹介した十和田市の名水を、みなさんも訪れてみてはいかがでしょうか?




UOTO

UOTO(うおと)青森県在住の30歳。

【青森をもっと元気に!】を目標に大好きな青森県でブロガーとして頑張っています。
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