八甲田山という山はない?【どこにあるの?】
青森県の中央に位置する『八甲田山』
樹氷や春スキー、温泉などが有名で、多くの観光客が訪れる青森県を代表する観光スポットです。
ですが、ここで疑問。
地元でも分からない人がいますが、実は“八甲田山”という山は存在しないのです。
八甲田山はない?
日本百名山にも指定されている青森県の『八甲田山』
しかし先ほども言いましたが、“八甲田山”という山(単独峰)はないんです。
「じゃあ八甲田山ってなんだ?」って思われるかもしれません。
実は、主峰である大岳や高田大岳・赤倉岳などの山々の総称を『八甲田連峰』というのですが、それを『八甲田山』と呼んでいるわけです。
“八甲田山は標高1585m”と記載するメディアもありますが、実際は大岳(八甲田大岳)の標高になります。
なぜ“八甲田連峰”ではなく、“八甲田山”という名称が全国的に有名になったのかというと、諸説ありますが、大ヒットを記録した映画『八甲田山』の影響も少なからずあるかと思います。
新田次郎の小説「八甲田山死の彷徨」を原作とする日本映画で、当時の日本映画歴代配収新記録を打ち立てた超名作。
1902年の八甲田雪中行軍遭難事件がモデル。
ですが、『八甲田山』と言っても間違いではありません。
というのも、地元民でも“八甲田連峰”という人はいませんし、官公庁でも“八甲田山”という名称を使っています。
八甲田山の豆知識
これで終わるのもなんなんで、ちょっとした豆知識を・・・
青森県で一番高い山は?
全国的に八甲田山が有名なので勘違いされがちですが、実は青森県で一番高い山は『岩木山』です。
岩木山 :1625m
ただ、岩木山は“津軽のシンボル”といった印象が強いので、県中央に位置する八甲田山の方が“青森のシンボル”っぽい気がします。
実は活火山!
八甲田山って、噴火しなさそうなイメージがあるかと思います。
しかし実は活火山で、富士山などと同じ気象庁指定の『常時観測火山』となっています。
最後の噴火から1500年くらい噴火はありませんが、6000年間に北八甲田火山群で少なくとも8回の噴火活動があったそうです。
怖い・・・って思ってしまいそうですが、活火山だからこそ、
などといった、多くの温泉があるのも事実です。
世界でも有数の豪雪地帯
八甲田山は世界でも有数の豪雪地帯です。
よく冬に天気予報で見かける『酸ヶ湯』も八甲田山中にあります。
厳しい豪雪地帯だからこそ、冬の景色は圧巻です。
アオモリトドマツの樹氷もその一つで、“スノーモンスター”と呼ばれるほど大きくなった樹氷が広がる景色は、日本一とも言われています。
また春になると、最大10mにもなる雪の壁を通れる『雪の回廊』を楽しむことができます。
豪雪地帯:八甲田山だからこその魅力が多くあります。
最後に
最後にまとめます。
八甲田山とは、
のことを指します。
なので、“八甲田山”という山(単独峰)はないわけです。
ですが、八甲田山と呼んでも間違いではないので、お好きな呼び方で大丈夫です。
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