新青森駅前と八戸駅前に何もない理由

2020年9月4日

初めて青森県を訪れる人が思ってしまうこととして『新幹線駅前に何もないというのがあります。

特に都会から来た人にとって『新幹線駅前=中心街・繁華街』というイメージはありますし、都市の構造上それが基本のはずなのです。

街づくりゲームをやったことがある人なら分かると思いますが、新幹線駅を中心に開発した方が発展しやすいですよね。

しかし青森県の主要新幹線駅である『新青森駅』と『八戸駅』ではそれが通用しません。

なぜ新青森駅前と八戸駅前に何もないのか?

その理由を書いていこうと思います。




新青森駅前と八戸駅前に何もない理由

先ほども言いましたが、新幹線駅前にビジネス街が形成されていることが基本的な都市構造です。

しかし青森県内全ての新幹線駅前にビジネス街のビの字もありません。

新青森駅前には病院やホテルがある程度、八戸駅も小さい商店街とホテルが立地している程度です。

そもそも青森県内の新幹線駅は中心市街地から離れています。

新青森駅(新幹線・在来線)中心街まで約5キロ
七戸十和田駅(新幹線)  中心街まで約4キロ
奥津軽いまべつ駅(新幹線)中心街まで約5.5キロ
八戸駅(新幹線・在来線) 中心街まで約5.5キロ

そして青森と八戸に関して中心街に近い駅が、在来線のみの『青森駅』『本八戸駅』になります。

地元の人ならそれが当たり前という感覚ですが、ビジネスや観光で訪れた人が「新青森駅前に何もない」と思ってガッカリする様子も想像できます。

新幹線駅前というのは、いわば街の顔

なぜ新青森駅前と八戸駅前には何もないのか?その大きな要因として、新幹線開業が遅れたことが影響しています。

 

青森県における新幹線開業は、1982年の東北新幹線盛岡駅開業から2002年の八戸駅開業まで20年、そこから新青森駅開業まで8年かかっています。

新幹線開通と共に発展した盛岡などとは違い、青森県に新幹線が来たときにはすでに基礎となる市街地も形成されてしまっているので、新幹線駅は後付けの状態だったのです。

新幹線整備というのは遅くなればなるほど、土地買収が難航します。

そうなれば周りに何もないような所に駅舎を建設せざる負えなくなるのです。

 

中心街近くに通せなった

中心街に近い駅に新幹線を通すことができれば、ビジネスを中心として大きな効果が見込まれます。

しかしその中心街近くに新幹線を通すことができませんでした。

まずは青森駅をみていきましょう。

青森駅は、かつての青函連絡船との接続を考え作られているため海に向かって駅があります。

これ以上新幹線延伸の予定がなければ青森駅に新幹線が通ったと思いますが、今後北海道に延伸する計画があったため、海に向かって伸びる青森駅に新幹線を持ってくるのが難しかったわけです。

画像のようなTの字に接続する方法地下を使う方法もあるようにも見えますが、こちらも市街地形成が進んでしまっているために費用面での問題があります。

スイッチバックや急カーブを描く通し方もありますが、その間は速度を落とすため時間ロスというのもあり、速度優先の新幹線には不向きです。

また中心街に近い本八戸駅に関しては、東北本線から離れているためと地形上の問題で、中心街に近くに新幹線を持ってくることは難しかったと思います。

早く目的地に向かう事が前提の新幹線は、中心街が離れているからとはいえ、わざわざ遠回りすることはありません。

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UOTO

新函館北斗駅が良い例ですね。

また八戸中心街は高台にあるため、中心街近くに線路や駅舎を作るのに莫大な費用がかかることも予想されます。

大宮~盛岡間が開通するのと同時期に土地買収もしくは計画が進んでいれば多少は違っていたかもしれませんね。

 

郊外への開発抑制

なぜ新幹線駅が中心街から離れてしまったのかは分かって頂けたかと思います。

でも中心街から離れているとはいえ、新幹線駅前は利便性の高い一等地

開業直後は何もなくても、自然と企業集積が進むはずですよね。

横浜市の新横浜駅も郊外にできた駅ですが、ご存じの通り人口・企業集積が進み駅前は立派です。

新横浜駅前

都市規模が10倍以上違う横浜市と青森市・八戸市を比べるのはナンセンスだと思いますが、こうなることも期待されていたわけです。

しかし新幹線が開業した2000年代と言えば、郊外開発による市街地の空洞化が騒がれていた時期

中心街の空洞化を抑えるためにも、新幹線駅を新たな市街地として開発する事に反対する声も多かったと思います。

青森市では全国に先駆け、郊外開発を抑制するコンパクトシティ政策をとっており、実際に新青森駅を中心とした開発を制限しています。

人口が増えれば自ずとマンション・ホテル・デパートなどが張り付いていき、横浜市のように旧中心街と新市街が共存共栄していくものですが、人口減少が進む地方都市では難しい問題。

しかも新青森開通時の数か月後には東日本大震災が襲っていて、数々の開発計画が無くなったと聞いています。

こういったことも新青森駅前と八戸駅前に何もない理由なのです。

 

新青森駅前と八戸駅前は何もないけど・・・

確かに新青森駅前も八戸駅前も何もありません。

近年は続々と建物が建ってきてはいますが、少なくともゆっくり散策するような場所はないかと思います。

ですが、よく見ると意外と近くには目玉の観光スポットがあったりします。

新青森駅から2キロ南には三内丸山遺跡や県立美術館があります。

八戸駅から2キロ北東には八食センターがあります。

離れていますが、中心街もちゃんとあります。

もちろん新幹線駅前に何もないという事実は変わりません。

何もないけど駅から少し離れるだけで魅力的なスポットも多いで、新青森駅と八戸駅の駅前だけでなく幅広く見てもらえればいいなと思います。




UOTO

UOTO(うおと)青森県在住の31歳。

【青森のブロガー】を目標に、大好きな青森県で頑張っています。
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